2016年12月12日

銀座線区間運転観察

11月に実施された銀座線渋谷駅の線路切替工事に伴う区間運転についてまとめました。
浅草−溜池山王間、青山一丁目−表参道間の2系統により運転された事は既に知られたところだと思いますので、今回は運転に関係する部分についての推察などを載せたいと思います。

今回の区間運転は実施日数も少なく、また安全運行上、外部からの観察も特に限定された状況でありました為、あくまで推測ですが不明な点がかなり多いものとなっている事をお断りしておきます。

(1)溜池山王折返し
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溜池山王の赤坂見附寄りには異常時の折り返しを想定した渡り線がありまして、この渡り線を活用します。
以前は赤坂見附方から引き上げた車両を渋谷方面へ折り返す為に設けられていたものでしたが、溜池山王開業後は浅草側へ折り返す目的に変更されています。

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A線ホーム終端には入換信号が設けられており、降車後は入換運転による折返しが行われます。
コード表示器が設けられており、この区間は銀座線の構内運転速度では最高と思われる40km/hです。

また、今回入換運転となる為に、ホーム終端ではORPによる過走防護が常時行われていました。
溜池山王は連動駅の為に元々ORP自体は整備されていますが、普段は殆ど見ることができません。上野、新橋、渋谷とORP35が多い中、溜池山王構内はORP25が出る珍しい区間です。

・・・この時実は旅行帰りでして…デジカメの電池切れによりスマホ画像です。見辛いですがご容赦を。

(2)青山一丁目−表参道 折返し運転
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今回最も注目されたのがこの区間列車です。
運転形態としては複線区間にそれぞれ1列車を配置し、通常の運転方向は営業列車として運転し、折返しは回送として本線を逆走する形態となっています。

営業運転を行う場合は運転区間こそ特殊ですが、取り扱いは通常通りでATCにより運転されます。
但し、運転区間の両端には車止めを設置し、この車止めの設置されている軌道回路が01コードとなるように処理されていました。
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つまり、車止めの先の軌道を短絡するか何かによって02区間としていたようです。
これは過走防護の理由もあるのでしょうが、折返して走行する場合は保安装置を使用しない為(後述)、他列車の進入を防ぐことで列車の閉そくを確保する取り扱いでもあるのではないかと思われます。

そして折返し時は本線を逆走で回送するわけですが、非常運転スイッチを投入し、携帯無線機での指令との通話により運転を行う現在までに類を見ない方式となっています。
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本来東京地下鉄には代用閉そくとして「指令式」、閉そく準用法として「伝令法」が存在していますが、それらとは区別し、今回の運転方式を新たに「単線閉そく式」と定めたようです。

理由はよく分かりませんが、折返しの回数が多い為(取り扱い上の問題?)なのかもしれませんし、そもそも可能性として指令式等を使用する事ができなかったのかもしれません。
今回の実施箇所が複線ではない(単線2本である)と考えられる事や、誘導無線はアンテナと通信線の関係が進行方向左側に限定される為、逆走する場合は列車無線が使用できなかった?点など、指令式の実施要件が満たされなかったという事も考えられます。

なお、CS化以降の東京地下鉄にはJRのような「指導通信式」「指導指令式」などの指導〜となる代用閉そく方式は無いはずで、いわゆる人間スタフのような取り扱いは基本的には伝令法に限定されると考えられます。
今回の折返し列車には監督者のような社員(携帯無線機の使用者)が乗車していましたが、伝令法施行であればこの人物が伝令者腕章をしている事になるはずで、そのような雰囲気も無い為、指令式でもなく伝令法でもない特別な方式、それが「単線閉そく式」である事が分かります。

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回送側の運転台。左側の表示灯の「非常運転」が点灯し、右側の画面に「非常運転中」と表示されているのが見えます。
非常運転スイッチは始発から終車まで常時投入されていたようです。

(3)線路切り替え後の渋谷
今回の線路切り替えで、明治通り上にある高架線が移設されました。
この区間は現在徐行区間となっており、線路上に徐行標識と臨速地上子が設置されて40km/hの徐行区間となっています。
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臨速地上子は、通常流れているATCの信号波に割り込む形で地上子によりATCコードを送出するもので、車両のTASC車上子で受信しています。
徐行解除地点には「臨速解除地上子」が置かれ、これにより通常のATCコードへ戻ります。
01系と1000系とで車上子の位置と送受信の思想が異なる為、理屈の上では車種により臨速区間に最大65m程度のズレが生じている事になります。
ただ、実際のところ観察する限りでは編成数の多い1000系の車上子位置に合わせて設置されているようです。
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開始点に置かれる臨速地上子(左)と終了地点に置かれる解除地上子(右)

また、車両側には1000系に限り「臨速表示灯」が設置されている為、それの点灯により客室からでも臨速区間の通過を判別する事ができます。
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臨速区間走行中の1000系運転台、左下の黄色い表示灯が臨速時に点灯する「臨速表示灯」。

posted by しゃとるーむ at 00:14| Comment(0) | 雑談
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